養育費確保支援事業

養育費の公正証書作成費用助成・保証料補助(自治体の養育費確保支援事業)

養育費確保支援事業は、養育費の取り決めを公正証書・調停調書等にする費用や、保証会社との養育費保証契約の保証料を、自治体が補助する制度です。どちらも先に「債務名義」(強制執行認諾文言付き公正証書・調停調書・審判書等)を取得していることが前提になりますが、実施の有無・上限額・申請期限は自治体ごとに異なります。豊中市・横浜市・仙台市・神奈川県・世田谷区・中央区の公式ページで比較します。

机の上で二組に分けて整理した書類

このページで終える確認

補助を受ける順序(先に債務名義を取得する必要があること)と、上限額・申請期限が自治体で異なることの二つに絞って確認します。個別の養育費の金額、保証契約を結べるかどうかの判断はこのページでは行いません。実施していない自治体もあるため、まずお住まいの市区町村(一部制度は都道府県)に問い合わせてください。債務名義を取得した後に養育費が支払われない場合の対処は、第三者からの情報取得手続のページで確認できます。公正証書の条項と公証人手数料は離婚の公正証書の条項と公証人手数料のページで確認できます。

この補助制度は、こども家庭庁の離婚前後家庭支援事業のページで確認した4区分のうち「養育費・親子交流の履行確保」に含まれる、金銭補助の具体的な実務です。あちらのページは事業全体の枠組みと全国共通の相談窓口を扱い、このページは公正証書作成費用・保証料という2種類の補助の金額・条件を自治体横断で比較します。

補助を受ける順序(債務名義の取得が先)

今回確認した6自治体はいずれも、公正証書作成費用の補助・保証料補助のどちらについても、強制執行認諾文言付き公正証書・調停調書・審判書等の「債務名義」をすでに取得していることを補助の条件にしています。公正証書作成費用の補助はその作成そのものにかかった手数料を補助するものですが、保証料補助は「債務名義があること」を前提条件として明記したうえで、その後に結ぶ保証契約の保証料を補助する仕組みです。保証契約を先に結んでから債務名義を取ろうとする順序は、この6自治体の記載からは確認できませんでした。

6自治体の補助内容を比較する

養育費確保支援事業の自治体差(公式ページ確認、確認日: 2026年9月24日)
自治体公正証書等作成費用の上限保証料補助の上限申請期限
豊中市3万円5万円公正証書等は作成日から6か月以内。保証料補助は契約締結前に事前相談を求める記載のみで、締結後の申請期限はページ上で確認できませんでした。
横浜市3万円(ADRは5万円)5万円いずれも文書作成日・契約締結日から6か月以内。
仙台市5万円5万円公正証書等は作成日の翌日から起算して1年以内。保証料補助の申請期限は今回確認したページに記載がなく、予算の範囲内で先着順に終了する旨のみ確認しました。
神奈川県4万円5万円ページに申請期限の記載なし。横浜市・川崎市・相模原市・横須賀市の政令指定都市は対象外(各市が別に独自の事業を実施)。
世田谷区49,000円制度なし(ページに記載がありません)公正証書等の作成日から6か月以内。
中央区43,000円5万円いずれも作成日・締結日から6か月以内。

表は横にスクロールできます。上限額・申請期限は今回確認した6自治体の公式ページの記載であり、全国一律ではありません。世田谷区のように公正証書作成費用の補助はあっても保証料補助が確認できない自治体もあれば、神奈川県のように政令指定都市を対象外にしている都道府県事業もあります。お住まいの自治体がどちらを実施しているか、上限額・申請期限がいくらかは、必ず窓口で確認してください。

債務名義を取得した後に養育費が払われない場合の裁判所の手続きは、養育費未払いの強制執行の流れのページで確認できます。

国の事業との位置づけ

こども家庭庁の公式ページでは、養育費確保支援(公正証書等作成費用の補助・保証契約の保証料補助)は、離婚前後家庭支援事業の一部として位置づけられています。ただし離婚前後家庭支援事業そのものが都道府県・市区町村の任意実施であり、実施していない自治体では養育費確保支援事業も利用できません。これは離婚前後家庭支援事業のページで確認した「全国一律で誰もが受けられる制度ではない」という点と同じ構造です。

法定養育費(改正民法)とは別の制度

2026年4月1日施行の改正民法で新設された法定養育費(民法766条の3、子1人あたり月額2万円を基準額とする)は、制度変更・公式根拠のページで確認した通り、養育費の取り決めをしないまま離婚した場合に法律上当然に発生する権利であり、施行日(2026年4月1日)以後に離婚した場合にのみ適用されます(施行日前の離婚には適用されません)。これに対し、このページで扱う養育費確保支援事業は、公正証書・調停調書等で養育費を取り決めた(=債務名義を作った)人が負担した費用を、自治体が事後に補助する制度です。法定養育費は「取り決めをしなかった場合の権利の額」、養育費確保支援事業は「取り決めをするためにかかった費用の補助」であり、対象にしている場面が異なります。両制度を直接結びつける条文・実施要綱の規定は、今回の確認範囲では見当たりませんでした。

よくある質問と窓口(確認した6自治体の公式ページの範囲)

Q. 公正証書を作る前でも補助を申し込めますか。
A. 確認した6自治体はいずれも、公正証書作成費用の補助・保証料補助の両方で、強制執行認諾文言付き公正証書・調停調書・審判書等の債務名義をすでに取得していることを条件にしています。保証契約を先に結ぶ順序は、6自治体の記載から確認できませんでした。

Q. 補助の上限額はいくらですか。
A. 確認した自治体では、公正証書等作成費用が3万円から5万円、保証料補助が5万円です(豊中市は3万円と5万円、横浜市は3万円(ADRは5万円)と5万円、仙台市は5万円と5万円、神奈川県は4万円と5万円)。自治体ごとに異なります。

Q. 申請期限はありますか。
A. 自治体で異なります。豊中市と横浜市は文書作成日から6か月以内、仙台市は公正証書等の作成日の翌日から1年以内です。保証料補助の期限が確認できなかった自治体もあるので、窓口で確認してください。

Q. お住まいの自治体で実施していますか。
A. 国の離婚前後家庭支援事業は自治体の任意実施で、実施していない自治体では養育費確保支援事業も利用できません。世田谷区のように保証料補助が確認できない自治体や、神奈川県のように政令指定都市を対象外にする都道府県事業もあります。まず市区町村の窓口に問い合わせてください。

Q. 法定養育費とは何が違いますか。
A. 法定養育費は、取り決めをしないまま離婚した場合に生じる権利で、2026年4月1日以後の離婚に適用されます。この補助は、公正証書や調停調書で養育費を取り決めた人の費用を自治体が事後に補助するもので、別の制度です。

相談先: お住まいの市区町村のひとり親家庭担当窓口(一部制度は都道府県)。

未確認のまま扱っている事項

  • 国の実施要綱本文(離婚前後家庭支援事業の通知PDF)は、離婚前後家庭支援事業のページと同じ理由でバイナリ抽出ができず、今回も直接確認できていません。
  • 6自治体以外(さいたま市・四日市市・札幌市等)の上限額・申請期限・保証料補助の有無は、今回は確認していません。
  • 仙台市の保証料補助の具体的な申請期限、豊中市の保証料補助の締結後の申請期限は、確認したページに明記がありませんでした。
  • 法定養育費と養育費確保支援事業を明示的に関連付ける一次資料(条文・実施要綱)は見当たりませんでした。今回確認できた範囲での整理です。
  • 個別の養育費の金額、保証会社と契約できるかどうかの審査基準は、このページでは判定しません。

公式根拠

国の事業としての位置づけはこども家庭庁: ひとり親家庭等関係・こども家庭庁: 離婚前後家庭支援事業についてで確認しました。自治体別の制度は豊中市: 養育費確保のための支援、横浜市: 養育費確保支援事業、仙台市: 養育費に関する公正証書等作成促進補助・仙台市: 養育費保証契約保証料補助、神奈川県: 養育費確保支援について、世田谷区: 養育費の取決めに関する公正証書作成等の費用を助成します、中央区: 養育費確保支援事業で確認できます(いずれも確認日2026年9月24日)。法定養育費(改正民法766条の3)の詳細は制度変更・公式根拠のページで確認してください。

確認日: よくある質問は、このページに書いた6自治体の公式ページの確認結果(2026年9月24日)の範囲で整理し、2026年10月9日に見直しました。

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