共同親権・親権者の定め

共同親権で離婚するときの親権者の決め方(協議・離婚届・調停)

2026年4月1日から、離婚するときに親権者を父母の双方(共同親権)か一方(単独親権)かを選べます。決め方は、まず父母の協議、まとまらなければ調停、それでも決まらなければ訴訟の順です。親権者が決まっていなくても、親権者指定の調停などを申し立てていれば離婚届は受理されます。条文と裁判所・法務省の案内で順序を確認します。

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「親権者を決める順序」「協議がまとまらないときも離婚届を出せる条件」「必ず単独親権になる事由」の三つを確認すれば、このページの確認は終わりです。共同親権と単独親権のどちらにすべきかの判断、見通しの評価は、このページでは行いません。

親権者を決める順序

民法819条は、協議離婚では父母の協議で、双方または一方を親権者と定めるとしています(1項)。協議が調わないとき、または協議ができないときは、家庭裁判所が父または母の請求により、協議に代わる審判をすることができます(5項)。裁判上の離婚では、裁判所が双方または一方を親権者と定めます(2項)。裁判所の案内では、協議や調停が調わないときは訴訟で解決することが考えられ、離婚訴訟は原則として先に調停を経る必要があります。

親権者の決め方の順序(確認日2026年10月13日)
段階誰が決めるか決められること
1 協議父母双方(共同親権)か一方(単独親権)か
2 調停(夫婦関係調整調停・親権者指定調停)話し合い(調停委員が間に入る)同上。離婚そのものと同時に話し合える
3 審判・訴訟裁判所子の利益の観点から、双方か一方かを判断

表は横にスクロールできます。子が複数いるときは、法務省のQ&Aによると子ごとに親権者を決めます。

離婚届を出せる条件 — 親権者が未定でも出せる場合

民法765条は、夫婦間に成年に達しない子がある場合、市区町村が離婚届を受理できるのは、次のどちらかを確認できたときだと定めています。

  • 親権者の定めがされていること。
  • 親権者の指定を求める家事審判または家事調停の申立てがされていること。

裁判所の案内も同じ趣旨で、離婚自体は協議が調っているが親権者だけが決まらないときは、親権者指定の調停または審判を申し立てれば、親権者を定めずに協議離婚の届出をすることもできると説明しています。ただし、申立て後は速やかに協議離婚の届出をした上で、調停または審判の手続で親権者を定める必要があるとされています。親権者が決まらないまま離婚届を出す場合は、申立てをしたことを届出先でどう確認されるかを、事前に窓口へ問い合わせてください。

離婚届の提出先・必要書類・期限は離婚届の提出先・必要書類・期限で確認できます。

必ず単独親権になる事由

裁判所が親権者を判断する場面で、民法819条7項は、次の事由があれば父母の一方を親権者と定めなければならないとしています。裁判所の案内では、共同親権と単独親権のどちらかが原則(例外)とは法律上定められていません。

  • 父または母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあると認められるとき(例: 過去に子を虐待していた場合)。
  • 暴力等を受けるおそれの有無や協議が調わない理由などを考慮して、父母が共同して親権を行うことが困難と認められるとき(例: 精神的・経済的・性的なものを含むDVにより、父母が互いに話し合えない状態にある場合)。
  • そのほか、父母の双方を親権者と定めることで子の利益を害すると認められるとき。

法務省のQ&Aは、協議が調わない理由は様々なので、合意がないことだけを理由に双方を親権者とすることを一律に許さないのは、かえって子の利益に反するおそれがあるとしています。反対に、DVを主張しても認められなければ、双方が親権者と定められることもあり得るとしています。医師の診断書のような客観的証拠が必ず必要というわけではないとも示されています。

共同親権で離婚したあとの親権の行使

裁判所の案内によると、双方が親権者でも、すべてを共同で決める必要はありません。共同で決めるのは、身上監護に関する重大な行為、財産管理、身分行為の代理です。子の利益のために急迫の事情があるときは一方が単独で決められ、日常の行為も一方が単独で決められます。

子の氏の変更許可の申立ては、子が15歳未満のとき、共同親権の場合は原則として父母共同で行うと、裁判所の案内にあります。詳しくは子の氏の変更許可の手続きを確認してください。

2026年4月より前に離婚した場合

法務省のQ&Aでは、改正法の施行後は、それまでに離婚している父母も、双方を親権者とすることを含む親権者の変更の申立てができ、裁判所は子の利益のため一切の事情を考慮して判断するとされています。手続きは親権者変更調停で確認できます。

よくある質問

Q. 親権者が決まらないと離婚届は出せませんか。
A. 未成年の子がいる場合、親権者の定めがあるか、親権者の指定を求める調停または審判の申立てがされていれば受理されます(民法765条)。

Q. 共同親権と単独親権のどちらが原則ですか。
A. 法律上、どちらかが原則とは定められていません。裁判所は子の利益から個別に判断します。

Q. 相手が共同親権に反対しても共同親権になりますか。
A. 協議が調わないときは調停や訴訟で裁判所が判断します。合意がないことだけでは決まらず、上の必ず単独親権になる事由があれば単独親権です。

Q. 子が複数いる場合、親権者は子ごとに決めますか。
A. 法務省のQ&Aによると、子が複数いるときは子ごとに親権者を決めます。

Q. 双方が親権者でも、すべてを二人で決める必要がありますか。
A. 裁判所の案内によると、すべてを共同で決める必要はありません。共同で決めるのは、身上監護に関する重大な行為、財産管理、身分行為の代理です。子の利益のために急迫の事情があるときは一方が単独で決められ、日常の行為も一方が単独で決められます。

離婚の手続きを進める方へ

調停の申立てから成立までは離婚調停の申立ての手続き、離婚後の手続き全体の期限は期限の一覧と行政手続きの一覧で確認できます。

未確認のまま扱っている事項

  • 離婚届の用紙で親権者を書く欄の具体的な書き方(用紙は様式の改正があるため、窓口で現行の用紙と記載例を受け取ってください)。
  • 親権者指定の申立てをした証明を、市区町村がどの書類で確認するか(市区町村ごとの運用のため、提出先で確認してください)。

公式根拠

条文はe-Gov法令検索: 民法(765条・818条・819条)、手続きの順序は裁判所: 離婚後の親権者の定めに関する手続等、子の氏の変更の申立ては裁判所: 子の氏の変更許可、考え方と経過措置は法務省: 民法等改正法についてのQ&A(民法編)と同(行政手続・支援編)で確認しました(確認日2026年10月13日)。

確認日: 2026年10月13日。

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