国民健康保険料の減免

国民健康保険料の減免基準(所得激減・ひとり親と自治体差)

離婚に伴う所得の急な減少で国民健康保険料の支払いが難しくなったとき、法律は減免の具体的な基準を市町村・組合の条例に委ねています。全国一律の基準ではないため、所得激減の判定割合や、ひとり親・寡婦に関する減免の有無は自治体によって異なります。国民健康保険法の条文と複数自治体の公式案内で、共通する枠組みと自治体差を確認します。

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国民健康保険への加入手続きは、行政手続きパックの住所変更・世帯主変更・健康保険・印鑑登録で確認済みという前提で進めます。配偶者の扶養から外れた場合は、資格取得届を14日以内に出します。ここでは、加入後に保険料の支払いが難しくなった場合の「減免」の法的な枠組みと、自治体によって基準が異なる代表的な2つの事由(所得激減・ひとり親)に絞って確認します。個別の減免可否・減免率はこのページでは判定しません。

減免の法的根拠(条例への委任)

国民健康保険法第77条は、「市町村及び組合は、条例又は規約の定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる」と定めています。つまり「減免できる」という枠組み自体は全国共通の法律ですが、どのような理由が「特別の理由」に当たるか、減免の割合がどれくらいかという具体的な基準は、市区町村ごとの条例に委ねられています。そのため、同じ「所得激減」や「ひとり親」でも、自治体によって対象になるかどうか、減免される割合が異なります。

所得激減による減免(判定基準は自治体で異なる)

多くの自治体が、離婚などで前年より所得が大きく減った世帯向けに「所得激減」を理由とする減免を用意していますが、何パーセント減少すれば対象になるかという基準は自治体ごとに異なります。例えば門真市・八尾市は、「前年に比べ世帯の国民健康保険加入者の所得総額が30%以上減少」した場合を対象としています。名古屋市は「翌年の見込所得が前年所得の10分の8以下(=20%以上減少)」であることを条件とし、さらに「前年の所得が1,000万円以下」「翌年の見込所得が274万円以下」という所得の上限も設けています。

所得激減による減免基準の例(自治体差の一例)
自治体減少割合の基準所得の上限等
門真市前年比30%以上減少前年中の所得がない世帯は対象外
八尾市前年比30%以上減少非経常所得(譲渡所得・一時所得等)は減少割合の判定対象外、減免は所得割額のみ
名古屋市前年比20%以上減少(見込所得が前年所得の10分の8以下)前年所得1,000万円以下・翌年見込所得274万円以下

表は横にスクロールできます。3市の例を挙げていますが、他の市区町村の基準はそれぞれの条例・公式案内で個別に確認してください。

ひとり親・寡婦に関する減免(無い自治体もある)

ひとり親・寡婦であることを理由とする独立した減免制度は、すべての自治体にあるわけではありません。名古屋市には、均等割額の3割を減免する制度があります。対象は、寡婦・ひとり親に該当する被保険者で、前年の所得が135万円以下等の基準を満たす場合です。一方、門真市・八尾市の公式案内には、ひとり親・寡婦を専用の対象とする減免・軽減の記載がありません。離婚直後で「ひとり親だから当然に減免される」という制度ではなく、対象になるかどうか自体が自治体によって異なる点に注意してください。

計算例(架空の世帯で見る、所得による軽減の判定)

減免とは別に、世帯の前年の所得が一定額以下なら、保険料のうち世帯ごとにかかる均等割額が自動的に減額される「軽減」があります。名古屋市の案内(確認日2026年10月12日)では、令和7年中の世帯の所得が「43万円+(給与所得者等の数−1)×10万円」以下なら均等割額の7割、これに「31万円×被保険者数」を足した額以下なら5割、「57万円×被保険者数」を足した額以下なら2割を減額します。架空の世帯として、離婚後に給与所得者1人(母)と子1人の計2人で国民健康保険に加入したと仮定すると、判定の上限は7割が43万円、5割が105万円(43万円+31万円×2人)、2割が157万円(43万円+57万円×2人)です。

架空の世帯(母と子の2人加入)の所得別の軽減判定(名古屋市の基準での計算例)
世帯の所得(給与所得控除後の金額)判定減額される額
40万円43万円以下均等割額の7割
95万円43万円超・105万円以下均等割額の5割
146万円105万円超・157万円以下均等割額の2割
160万円157万円超この軽減は対象外

表は架空の数字で、実在の世帯ではありません。給与所得者等の数が2人以上の世帯は上限が1人につき10万円増えます。判定は賦課期日(4月1日)時点で行い、年度途中の被保険者の増減は考慮されません。4月2日以降に加入した世帯は、加入した日で判定されます。軽減の金額や名古屋市以外の扱い、所得の申告の要否はお住まいの市区町村の案内で確認してください。

手続きの順番とよくある質問

国民健康保険料の減免を確認する順番
順番することと確認先
1国民健康保険への加入手続きをする(配偶者の扶養から外れた場合の資格取得届は14日以内)
2保険料の支払いが難しいときは、お住まいの市区町村の条例・公式案内で、減免の事由(所得激減・ひとり親など)があるかを確認する
3所得激減の場合は、減少割合の基準と所得の上限を確認する。ひとり親・寡婦の場合は、専用の減免があるかを確認する
4申請の必要書類・時期・さかのぼって適用されるかは、自治体ごとの案内で確認する

Q. 離婚してひとり親になると、国民健康保険料は減免されますか。
A. 自治体によります。名古屋市には、寡婦・ひとり親で前年の所得が135万円以下等の基準を満たす場合に均等割額の3割を減免する制度がありますが、門真市・八尾市の公式案内にはひとり親・寡婦を専用の対象とする減免の記載がありません。

Q. 所得が何パーセント減ると、所得激減の減免の対象になりますか。
A. 自治体ごとに異なります。門真市・八尾市は前年比30%以上の減少、名古屋市は前年比20%以上の減少に加えて所得の上限があります。お住まいの自治体の基準を確認してください。

Q. 減免は法律で決まっているのですか。
A. 国民健康保険法第77条は、市町村及び組合が条例又は規約の定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができると定めています。減免の具体的な基準は条例に委ねられています。

Q. 減免の申請方法はこのページで分かりますか。
A. このページでは扱っていません。必要書類、申請時期、さかのぼって適用されるかは自治体ごとに案内が異なるため、お住まいの市区町村の公式案内で確認してください。

Q. 離婚後の所得が少ないとき、減免の申請をしなくても保険料は下がりますか。
A. 世帯の所得が基準以下なら、減免とは別に均等割額が7割・5割・2割減額される軽減があります。名古屋市の案内では、所得の要件を満たせば申請不要で減額されますが、所得の申告が必要な場合があります。

配偶者の健康保険の被扶養者から外れる手続きと、国民健康保険への14日以内の加入届の流れは、離婚で扶養から外れるときの健康保険の手続きで整理しています。

国民年金の保険料も払うのが難しいときは、先に国民年金の種別変更届(14日以内)を済ませ、そのあとで国民年金保険料の免除・納付猶予を確認します。国民健康保険料の減免とは別の制度・別の申請です。

未確認のまま扱っている事項

  • このページで挙げた3市(門真市・八尾市・名古屋市)以外の自治体の減免基準は個別に確認していません。所得激減・ひとり親のいずれについても、お住まいの市区町村の条例・公式案内で基準を確認してください。
  • 減免の申請手続き(必要書類、申請時期、遡って適用されるか)は自治体ごとに案内が異なるため、このページでは扱っていません。

公式根拠

減免の法的根拠はe-Gov法令検索: 国民健康保険法第77条(条文本文をAPI経由で直接確認、確認日2026年9月11日)、所得激減・ひとり親の基準例は門真市: 国民健康保険料の減免と軽減、八尾市: 国民健康保険料の軽減と減免、名古屋市: 国民健康保険料を軽減する制度(門真市・八尾市は確認日2026年9月11日、名古屋市は2026年10月12日に軽減の計算例の数字を再確認)で確認できます。国民健康保険への加入手続き自体は行政手続きパックの住所変更・世帯主変更・健康保険・印鑑登録で確認してください。

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