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2つの制度のどちらが自分に当てはまるかを、表で見分けるところまでを扱います。按分割合をいくらにするかの交渉や、受け取れる年金額の見込みはここでは扱いません。請求の具体的な流れは標準報酬改定請求書のページ、情報通知書の取り方は情報通知書のページで確認してください。
よくある質問(どちらの分割に当たるか)
Q. 相手の同意がなくても、年金分割はできますか。
A. 3号分割は相手の合意が不要で、第3号被保険者だった方からの請求で認められます。合意分割は当事者の合意が必要で、まとまらないときは一方の求めにより裁判所が按分割合を定めます(日本年金機構の案内、確認日2026年10月8日)。
Q. 共働きの期間があっても、3号分割は使えますか。
A. 3号分割の対象は、平成20年4月1日以後の婚姻期間のうち、国民年金の第3号被保険者だった期間だけです。それ以外の期間を含めて分けたい場合や2分の1以外にしたい場合は合意分割になります。最終的な判断は年金事務所が行います。
Q. 合意分割と3号分割は、別々に請求しなければいけませんか。
A. いいえ。標準報酬改定請求書は2制度共通で、両方の期間が含まれるときは合意分割の請求だけで足ります。合意分割の請求をすると、同時に3号分割の請求があったとみなされます。
Q. 請求の期限はいつまでですか。
A. 2制度共通で、離婚等をした日の翌日から5年以内です。2026年4月1日より前に離婚等をした場合は2年以内です。
2制度の比較表
表は横にスクロールできます。
| 項目 | 合意分割 | 3号分割 |
|---|---|---|
| 対象になる離婚 | 平成19年4月1日以後に離婚等をしたとき | 平成20年5月1日以後に離婚等をしたとき |
| 対象期間 | 婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額) | 平成20年4月1日以後の婚姻期間中のうち、国民年金の第3号被保険者だった期間の、相手方の厚生年金記録 |
| 分け方 | 当事者の合意または裁判手続きで定めた按分割合 | 2分の1ずつ |
| 当事者の合意 | 必要(合意がまとまらないときは、一方の求めにより裁判所が按分割合を定める) | 不要(第3号被保険者だった方からの請求で認められる) |
| 請求できる人 | 当事者双方または一方(按分割合を明らかにできる書類を添える) | 第3号被保険者だった方 |
| 請求期限 | 離婚等をした日の翌日から5年以内。2026年4月1日より前に離婚等をした場合は2年以内(2制度共通) | |
| 提出する請求書 | 標準報酬改定請求書(2制度共通。お近くの年金事務所へ提出) | |
| 按分割合を明らかにする書類 | 公正証書の謄本・抄本、公証人の認証を受けた私署証書、年金分割の合意書、審判書・調停調書の謄本または抄本など | 不要 |
| 基礎年金番号またはマイナンバーの書類 | 必要(2制度共通) | |
| 婚姻期間を明らかにする書類 | 戸籍謄本または戸籍抄本(請求日から6カ月以内に作成され、婚姻日と離婚日が確認できるもの) | |
| 生存を証明する書類 | 請求日前1カ月以内に作成された、お二人の戸籍謄本・戸籍抄本・住民票のいずれか(請求書にマイナンバーを記入すると省略できる) | |
| 情報通知書 | 按分割合を決めるために使う情報(対象期間、標準報酬、按分割合の範囲)を得られる。請求期限内に請求する | 公式資料で、請求の前提としては示されていない |
| 請求できない場合 | 請求期限の経過など | 請求期限の経過のほか、分割される方が障害厚生年金の受給権者で、対象期間を年金額の基礎としている場合 |
合意分割の請求をした場合、婚姻期間中に3号分割の対象になる期間が含まれるときは、合意分割と同時に3号分割の請求があったとみなされます。3号分割の対象期間は、3号分割による分割に加えて、合意分割による分割も行われます。
計算例(架空の世帯・数字は説明用)
按分割合は、分割対象の婚姻期間中における双方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)の合計のうち、分割を受けて増額される側の分割後の持ち分割合です(日本年金機構の定義)。次の数字は考え方を示す架空の例で、実際の年金額や記録とは関係ありません。
| 場合 | 分割前の記録 | 分割後の記録 |
|---|---|---|
| 合意分割(按分割合 0.5) | 夫 600、妻 200(合計 800) | 夫 400、妻 400(妻の持ち分 800 × 0.5) |
| 合意分割(按分割合 0.4) | 夫 600、妻 200(合計 800) | 夫 480、妻 320(妻の持ち分 800 × 0.4) |
| 3号分割(妻が第3号被保険者だった期間の夫の記録 300) | 夫 300、妻 0 | 夫 150、妻 150(2分の1ずつ) |
合意分割で選べる按分割合の範囲は、世帯ごとの記録で決まります。割合を決める前に、情報通知書の請求で対象期間と按分割合の範囲を年金事務所から得てください。分割の効果は厚生年金の報酬比例部分に限られ、老齢基礎年金には影響しません。実際の年金額の試算は、この表ではできません。
どちらを選ぶか(見分け方)
- 婚姻期間のうち、相手が会社員・公務員で自分が第3号被保険者(扶養に入っていた期間)だった平成20年4月以後の分だけを分けたい場合は、3号分割のみの請求で、相手の合意は要りません。
- 第3号被保険者でなかった期間(共働きの期間など)を含めて分けたい場合や、2分の1以外の割合にしたい場合は、合意分割になり、按分割合を定める必要があります。
どちらにあたるかの最終的な判断は、年金事務所が行います。
年金事務所での手順
- (合意分割のとき) 年金事務所へ情報通知書を請求し、対象期間と按分割合の範囲を確認する。離婚の前でも後でも請求できます。
- (合意分割のとき) 按分割合を、話し合い・調停・審判などで定める。
- 離婚等をした後に、標準報酬改定請求書と必要書類を、お近くの年金事務所へ提出する。3号分割のみの請求は、離婚等の後に、第3号被保険者だった方が行う。
請求期限の特例(審判・調停の申立て後に期限を過ぎた場合の6カ月、当事者の一方が亡くなった場合の1カ月)は、2制度とも公式資料に同じ内容で示されています。詳しくは標準報酬改定請求書のページと期限管理のページで確認できます。
未確認のまま扱っている事項
- 郵送・電子申請による提出の可否(公式資料に来所以外の方法の明記がありません)。
- 共済組合(公務員等)の加入期間がある場合の請求先。
按分割合の交渉や裁判手続きの進め方は、家庭裁判所または弁護士等の専門家へ確認してください。
確認日は2026年10月8日です(日本年金機構: 離婚時の厚生年金の分割(合意分割制度)、日本年金機構: 離婚時の厚生年金の分割(3号分割制度)、いずれも更新日は2026年4月1日)。
公式根拠
合意分割は日本年金機構: 離婚時の厚生年金の分割(合意分割制度)、3号分割は日本年金機構: 離婚時の厚生年金の分割(3号分割制度)で確認できます(本文を直接確認、確認日2026年10月8日)。
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