合意分割の請求(標準報酬改定請求書)

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年金分割(合意分割)は、按分割合が決まった後、離婚をした後に「標準報酬改定請求書」を提出して初めて、実際に標準報酬が改定されます。提出できる期限・必要書類・提出方法を、厚生年金保険法の条文と日本年金機構の公式資料で確認します。

このページで終える確認

年金分割のための情報通知書の請求方法や、按分割合の決め方はこのページでは扱いません。按分割合が決まった後の最後の手続き「標準報酬改定請求書」の提出(合意分割の請求)に絞って確認します。情報通知書の請求方法は情報通知書のページ、年金分割・財産分与の請求期限そのものは期限管理のページで確認してください。

標準報酬改定請求書とは(なぜ必要か)

年金分割(合意分割)の根拠は厚生年金保険法第七十八条の二です。条文は、当事者が標準報酬の改定・決定の請求をすることおよび請求すべき按分割合について合意しているとき、または家庭裁判所が按分割合を定めたときに、実施機関(年金事務所等)に対して標準報酬の改定・決定を請求できると定めています。この請求を「標準報酬改定請求」といい、様式名は「標準報酬改定請求書」です。

情報通知書の請求・按分割合の合意だけでは、年金は分割されません。

年金分割のための情報提供請求(情報通知書の取得)や、当事者間の合意・家庭裁判所の審判・調停による按分割合の決定は、いずれもこの標準報酬改定請求の前提にすぎません。標準報酬改定請求書を年金事務所へ提出して初めて、標準報酬が改定されます。

いつ提出できるか

合意分割の請求(標準報酬改定請求書の提出)は、離婚をした後にのみ行うことができます。離婚前に提出することはできません。

提出できる期限は、厚生年金保険法第七十八条の二第一項ただし書により「当該離婚等をしたときから五年を経過したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、この限りでない」と定められています。原則として離婚等をした日の翌日から起算して5年以内、2026年4月1日より前に離婚等をした場合は2年以内(経過措置)です。この5年・2年の考え方は、情報通知書の請求期限(情報通知書のページ参照)と同じ枠内にあります。

標準報酬改定請求(合意分割の請求)の期限の特例
事由請求できる期限
離婚から5年(施行日前の離婚は2年)を経過するまでに審判・調停の申立てを行い、本来の期限経過後または期限経過前6カ月以内に審判が確定・調停が成立した審判確定・調停成立の翌日から6カ月以内
按分割合を決定した後、分割手続き前に当事者の一方が死亡した死亡日から1カ月以内(按分割合を明らかにできる書類の提出が必要)

必要書類

表は横にスクロールできます。

標準報酬改定請求書の提出に必要な書類
書類内容
1. 基礎年金番号またはマイナンバーを明らかにできる書類請求書に基礎年金番号を記入する場合は基礎年金番号通知書または年金手帳等、個人番号(マイナンバー)を記入する場合は個人番号カード(マイナンバーカード)等
2. 婚姻期間等を明らかにできる書類それぞれの戸籍謄本(全部事項証明書)または戸籍抄本(個人事項証明書)。請求日から6カ月以内に交付され、婚姻日および離婚日が確認できるもの。事実婚関係にある期間を含む場合はその事実を明らかにできる書類(住民票等)
3. 請求日前1カ月以内に交付された当事者双方の生存を証明できる書類それぞれの戸籍謄本(全部事項証明書)、戸籍抄本(個人事項証明書)または住民票のいずれか。請求書に個人番号(マイナンバー)を記入することで省略できる
4. 按分割合を明らかにできる書類話し合いで定めた場合と、裁判所の手続きで定めた場合とで異なる(下表を参照)

按分割合を明らかにできる書類(4番の内訳)

按分割合の定め方ごとの必要書類
定め方必要書類
話し合いによる合意公正証書の謄本または抄本(電磁的記録の公正証書は公証役場が出力・交付したものに限る。個人で印刷したものは無効)、公証人の認証を受けた私署証書、または「年金分割の合意書」のいずれか1つ
家庭裁判所の審判・判決審判(判決)書の謄本または抄本、および確定証明書
家庭裁判所の調停・和解調停(和解)調書の謄本または抄本
「年金分割の合意書」を使う場合は、当事者二人がそろって窓口へ行く必要があります。

按分割合を「年金分割の合意書」で示す場合は、当事者お二人(それぞれ代理人可)がそろって年金事務所に直接、合意書を持参する必要があります。あわせて、請求する方(代理人を含む)の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、印鑑登録証明書等)も必要です。代理人の場合は委任状と、委任した本人の印鑑登録証明書も必要です。公正証書の謄本・抄本や公証人認証の私署証書を使う場合は、この「そろって持参」の要件は課されていません。

提出先

提出先は、お近くの年金事務所です。「標準報酬改定請求書」に、上記の必要書類を添えて提出します。様式は年金事務所・街角の年金相談センターにも備え付けられています。郵送や電子申請(マイナポータル等)で提出できるかどうかは、公式資料に明記がなく確認できていません。

3号分割の対象期間が含まれる場合

合意分割の請求が行われた場合に、婚姻期間中に3号分割(国民年金第3号被保険者期間についての分割)の対象となる期間が含まれるときは、合意分割と同時に3号分割の請求があったものとみなされます。この場合、3号分割の対象となる期間は、3号分割による標準報酬の分割に加えて、合意分割による標準報酬の分割もあわせて行われます。3号分割のみを請求する場合の手続きは、このページでは扱いません。

未確認のまま扱っている事項

次の事項は、日本年金機構の公式ページ・よくある質問のいずれにも記載が見当たらず、確認できませんでした。

  • 標準報酬改定請求書の提出から標準報酬改定通知書の受け取りまでの標準的な処理期間(日数・週数)。
  • 郵送・電子申請(マイナポータル等)による標準報酬改定請求書の提出可否。公式資料には「お近くの年金事務所にご提出ください」とあるのみで、来所以外の提出方法の明記はありません。
  • 共済組合(公務員等)の加入期間がある場合の請求先。日本年金機構の案内は厚生年金保険(会社員等)を対象としており、共済組合加入期間の扱いは確認できていません。
按分割合の交渉・調停の進め方は、このページでは扱いません。

話し合いがまとまらない場合の家庭裁判所への申立て方法は、家庭裁判所または弁護士等の専門家へ確認してください。

公式根拠

標準報酬改定請求の法的根拠はe-Gov法令検索: 厚生年金保険法(第七十八条の二を確認)、請求手続き・必要書類・按分割合の書類の詳細は日本年金機構: 離婚時の厚生年金の分割(合意分割制度)、様式は日本年金機構: 離婚時に年金分割をするとき(様式のダウンロード)で確認できます(いずれも本文を直接確認、確認日2026年9月6日)。

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