離婚後の税金

離婚後の住民税(課税先・納め方の切替・ひとり親の非課税基準)

住民税は、1月1日に住んでいた市区町村が課税します。離婚して引っ越しても、その年度の課税先は変わらないと条文から読めます。給与天引きから納付書での納付へ切り替わる場面と、ひとり親の非課税基準(前年の合計所得金額135万円以下)を、地方税法の条文で確認します。

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離婚や引っ越しの後に届く住民税について、どの市区町村が、いつの住所で、どの方法で課税するかを分けて確認します。住民税の控除額(ひとり親控除30万円・寡婦控除26万円)は離婚した年の所得税・住民税のページで扱います。税額の計算や個別の納付方法は、市区町村の税務課に確認してください。

課税先・納め方・納期

離婚後の住民税の課税先・納め方・納期(地方税法、確認日2026年10月17日)
項目内容
課税する市区町村賦課期日(その年度の初日の属する年の1月1日)に住所を有する市区町村(第318条・第294条)
給与天引き(特別徴収)その年度の初日に給与の支払を受けている人が対象。6月から翌年5月まで12分の1ずつ(第321条の3・第321条の5)
納付書で払う(普通徴収)納期は6月・8月・10月・翌年1月のうち、市区町村の条例で定める時期(第320条)
ひとり親の非課税前年の合計所得金額が135万円以下の場合は課することができない(第295条第1項第2号)
窓口課税先の市区町村の税務課(住民税の担当)

退職時の残りの税額は、退職した時期と本人の申出の有無で、天引きで一括徴収か納付書での納付かが分かれます(第321条の5第2項)。納付書の送付先の扱いは市区町村ごとに異なります。

離婚後の住民税のよくある質問

離婚して引っ越すと、住民税は新しい住所の市区町村から請求されますか。

個人の市町村民税の賦課期日は、その年度の初日の属する年の1月1日です(地方税法第318条)。課税の対象は市町村内に住所を有する個人です(同法第294条)。条文を組み合わせると、1月1日に住んでいた市区町村がその年度の課税先になります。年度の途中で別の市区町村へ引っ越しても、その年度の課税先は変わらないと読めます。納付書や通知書をどこへ送るかの扱いは、市区町村ごとの運用のため、旧住所・新住所のどちらの窓口にも確認してください。

会社を辞めると、住民税の払い方はどうなりますか。

給与から天引きする特別徴収は、納税義務者がその年度の初日(4月1日)に給与の支払を受けている人が対象です(地方税法第321条の3第1項)。天引きは6月から翌年5月まで、12分の1ずつ行われます(第321条の5第1項)。給与を受けなくなったときは、勤務先が届出書を市町村に出す定めがあります(同条第3項)。退職などで給与を受けなくなると、原則として、その事由が起きた月の翌月以降の天引きは行われず、残りは納付書で自分で払う形になります(同条第2項本文)。ただし、退職が6月1日から12月31日の間で、本人が天引きでの徴収を申し出たときは、最後の給与や退職手当から残りが天引きされます。退職が1月1日から4月30日の間のときは、5月31日までに支払われる給与や退職手当で残りの全額を超える額があれば、申し出なしでそこから一括で天引きされます(同項ただし書)。

納付書で払う場合の納期はいつですか。

普通徴収の納期は、6月・8月・10月・翌年1月のうち条例で定める時期です(地方税法第320条)。具体的な日付は市区町村の条例で決まるため、届いた納付書で確認してください。

ひとり親になると、住民税がかからなくなりますか。

一定の場合に限られます。地方税法第295条第1項第2号は、障害者、未成年者、寡婦またはひとり親について、前年の合計所得金額が135万円を超える場合を除き、市町村民税を課することができないと定めています。つまり、前年の合計所得金額が135万円以下のひとり親は非課税の対象になりえます。ひとり親に当たるかどうかの判定は、市区町村の税務課に確認してください。

1月1日の住所で課税先が決まる

個人の市町村民税の賦課期日は、その年度の初日の属する年の1月1日です(地方税法第318条)。令和8年度分の住民税なら、令和8年1月1日にどこに住んでいたかで、課税する市区町村が決まります。離婚して年の途中で引っ越した人は、旧住所の市区町村から、前年の所得に対する住民税の通知や納付書が届く場合があります。送付の扱いは市区町村ごとに違うため、転出届を出した窓口で、納付書の届き先を確認すると確実です。

給与天引きから納付書へ切り替わる場面

会社員の住民税は、勤務先が毎月の給与から天引きして納める特別徴収が原則です(第321条の3)。天引きは6月から翌年5月までの12回です(第321条の5)。離婚を機に退職したときは、給与の支払がなくなります。退職などで給与を受けなくなると、原則として、その事由が起きた月の翌月以降の分は天引きされず、納付書で自分で払う形になります(同条第2項本文)。例外は次の2つです(同項ただし書)。

  • 退職が6月1日から12月31日の間で、本人が天引きでの徴収を申し出たとき: 最後の給与や退職手当から、残りの月割額が天引きされます。申出の方法は総務省令で定められています。
  • 退職が1月1日から4月30日の間のとき: 5月31日までに支払われる給与や退職手当で、残りの月割額の全額を超える額があれば、申出がなくても、そこから残りの全額が天引きされます。

この2つに当たらない場合(たとえば5月に退職した場合)は、このただし書の対象外です。月割額とは、毎月の給与から天引きする1回分の額です。勤務先は、給与を受けなくなった人の氏名と、すでに天引きした額の合計などを記した届出書を市町村に出します(同条第3項)。退職日が決まったら、天引きで済ませるか納付書にするかを勤務先の給与担当に伝え、納付書になる場合の届き先を市区町村の税務課に確認してください。

ひとり親の非課税基準(前年の合計所得金額135万円以下)

地方税法第295条第1項第2号は、障害者、未成年者、寡婦またはひとり親について、前年の合計所得金額が135万円を超える場合を除いて、市町村民税を課することができないと定めています。離婚してひとり親になった人でも、前年の所得が135万円を超えていれば、この非課税の対象にはなりません。また、均等割だけを課すかどうかの基準(第295条第3項)は、市区町村の条例で決まります。離婚した年の収入が減ったとしても、翌年度の住民税は前年の所得で決まるため、納付の時期との間にずれが生じます。

保育料の算定に住民税の額が使われる場合は保育料の再算定のページ、国民健康保険料は国民健康保険料の減額のページ、勤務先への届出は離婚後に勤務先へ出す届出のページで確認できます。

未確認のまま扱っている事項

  • ひとり親に当たるかどうかの判定日と、納付書の送付先の運用は、市区町村ごとの扱いを確認していません。
  • 均等割のみ課す基準の金額は、条例で決まるため市区町村別に確認していません。

公式根拠

課税先・納期・非課税は、e-Gov法令検索の地方税法の第294条・第295条・第318条・第320条・第321条の3・第321条の5で確認しました(本文を直接確認、確認日2026年10月17日)。個別の税額と納付方法は、お住まいの市区町村の税務課、勤務先の給与担当に確認してください。

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