このページで終える確認
このページで確認するのは三つです。一つ目は、世帯合算の「世帯」が住民票ではなく医療保険で決まること。二つ目は、多数回該当と限度額適用認定証の仕組み。三つ目は、離婚で保険が変わったときに、確認が取れていない点です。自己負担の上限額や支給の可否は、加入している医療保険で決まります。扶養から外れたあとの保険の選び方は健康保険の扶養を外れる手続きのページ、国民健康保険の保険料の軽減は国民健康保険の減免のページ、ひとり親の医療費助成はひとり親家庭の医療費助成のページで確認できます。
よくある質問(離婚と高額療養費)
Q. 離婚前に払った医療費は、離婚後の家族の分と合算できますか。
A. 合算は、同じ医療保険に入っている家族を単位に行われます。厚生労働省は、会社の健康保険なら被保険者とその被扶養者は、住所が違っても合算できるとしています。別々の健康保険に入っている夫婦は、住所が同じでも合算できません(厚生労働省の案内、確認日2026年10月11日)。離婚で別の保険に入ると、その時点から別々に数えられると読めますが、切り替え前後の月の扱いは各保険者に確認してください。
Q. 同じ月に、病院が二つ以上でも合算できますか。
A. 同じ人の同じ月の自己負担なら、複数の医療機関や薬局の分を合算できます。ただし69歳以下の場合は、1枚の請求書(レセプト)あたり自己負担が2万1,000円以上の分だけが合算されます(厚生労働省の案内)。
Q. 高額療養費はいつまで申請できますか。
A. 診療を受けた月の翌月の初日から2年です。申請先は、自分が加入している医療保険です。支給までは、受診した月から少なくとも3か月程度かかります。
Q. 離婚後に入った保険がどれか分からないときは、どこで確認できますか。
A. 保険証(資格確認書)の表面か、マイナ保険証の利用登録をしている場合はマイナポータルで確認できます。「全国健康保険協会」「○○健康保険組合」「○○共済組合」と書かれていれば、その保険者が窓口です。市区町村名が書かれていれば、その市区町村の国民健康保険の窓口です(厚生労働省の案内、確認日2026年10月12日)。
世帯合算の「世帯」は住民票ではなく医療保険で決まる
厚生労働省の案内では、合算の単位は「同一の医療保険に加入する家族」で、いわゆる住民基本台帳の世帯とは範囲が異なります。具体例として、次の3つが挙げられています。
- 会社の健康保険の被保険者と被扶養者は、互いの住所が違っても合算できる。
- 共働きの夫婦のように別々の健康保険に入っていれば、住所が同じでも合算できない。
- 健康保険の被保険者と後期高齢者医療制度の被保険者が同居していても、合算できない。
離婚では、配偶者の被扶養者だった人が自分の勤務先の保険か国民健康保険に入り直します。そのため、子と親の医療費を合算できるかどうかは、離婚後に子がどちらの保険に入るかで決まります。子の加入先は、扶養の手続きで決まります。
表は横にスクロールできます。
| 離婚後に入る保険 | 確認する点 | 問い合わせ・申請の窓口 |
|---|---|---|
| 市区町村の国民健康保険 | 合算できるのは、同じ国民健康保険に入っている家族の分。勤務先の健康保険に入る家族の分とは合算できない。 | 保険証に書かれた市区町村の国民健康保険の窓口 |
| 自分の勤務先の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合) | 自分とその被扶養者の分が合算の対象。限度額適用認定証の交付手続きも、加入先の保険者に確認する。 | 保険証に書かれた保険者(全国健康保険協会、○○健康保険組合など) |
| 親の勤務先の健康保険の被扶養者 | 親の健康保険の被保険者と被扶養者は、住所が違っても合算できる。上限額は、年齢と所得の区分で決まる。 | 親の勤務先の健康保険の保険者 |
多数回該当と年間上限
厚生労働省の現行ページによると、直近12か月のあいだに高額療養費に当たった月が3か月以上ある場合、4か月目からは自己負担の上限額がさらに下がります。これが「多数回該当」です。2026年8月の診療分からは、月ごとの上限に加えて、8月から翌年7月までの年間上限も設けられました(厚生労働省、2026年7月31日更新のページ)。上限額は、年齢と所得の区分で決まり、2026年8月と2027年8月に見直されます。区分ごとの金額は、厚生労働省の資料で確認してください。
窓口で支払う額を上限までに抑える
入院や高額な外来では、窓口で支払う額を上限までに抑える方法が二つあります。厚生労働省によると、マイナ保険証を使うか、あらかじめ「限度額適用認定証」を入手して提示します。認定証の交付は、加入している健康保険組合、協会けんぽ、市区町村の国民健康保険などに申請します。認定証を持っていなくても、後日、上限を超えて払った額を払い戻してもらうことはできます。
この制度の対象外のもの
入院中の食事代、居住費、差額ベッド代、先進医療の費用は、高額療養費の対象になりません。健康保険組合には、独自の付加給付で上限を下げているところがあります。自治体の医療費助成により、窓口の支払いが上限より低くなる場合もあります。
未確認のまま扱っている事項
- 離婚で医療保険が切り替わったとき、多数回該当の月数が前の保険から引き継がれるか。
- 切り替えた月に、旧・新の保険の自己負担を合算できるか。
- 70歳以上の外来の上限と、2026年8月以降の年間上限の細かい適用。
これらは、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の窓口で確認してください。
公式根拠
制度の概要・多数回該当・年間上限・限度額適用認定証は厚生労働省: 高額療養費制度を利用される皆さまへ、世帯合算の範囲・申請期限・対象外の費用は厚生労働省: 高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から、PDF)で確認できます(いずれも確認日2026年10月11日)。後者の案内は2018年版のため、金額は載せていません。
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