このページで終える確認
命令の種類、期間、申立て先、申立ての前に必要な相談、前後の手続きとのつながりの五つを確認すれば、このページの確認は終わりです。命令が出るかどうかは裁判所が判断するため、このページでは見通しを示しません。身の危険があるときは、手続きより先に警察(110番)や配偶者暴力相談支援センターへ相談してください。
配偶者暴力相談支援センターとは、各都道府県などに置かれているDV被害の相談窓口です。相談窓口の使い分けは離婚の相談窓口の使い分けのページにあります。
保護命令の種類
内閣府のページによると、保護命令は次の六つの類型です。
表は横にスクロールできます。
| 命令 | 内容 | 期間 |
|---|---|---|
| 被害者への接近禁止命令 | 被害者へのつきまといや、住居・勤務先などの近くをはいかいすることを禁止する | 1年間 |
| 被害者への電話等禁止命令 | 面会の要求、無言電話、緊急時以外の連続した電話・メール・SNS、深夜早朝(22時から6時)の連絡などを禁止する。接近禁止命令と同時か、その後に出る | 接近禁止命令の期間内 |
| 同居の子への接近禁止命令・電話等禁止命令 | 被害者と同居する未成年の子へのつきまといや電話等を禁止する。子が15歳以上のときは子の同意が必要 | 接近禁止命令の期間内 |
| 親族等への接近禁止命令 | 被害者の親族や、密接な関係のある人へのつきまといなどを禁止する。親族等の同意が必要 | 接近禁止命令の期間内 |
| 退去等命令 | 被害者と共に生活の本拠としている住居からの退去と、住居付近のはいかいの禁止を命じる | 2か月間(住居の所有者または賃借人が被害者のみで、被害者が申し立てたときは6か月間) |
相手が命令に違反すると、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金に処せられます(内閣府のページ)。
期間の数字は法改正で変わっています。内閣府のページは、2023年の法改正で接近禁止命令の発令要件が「心身に重大な危害を受けるおそれが大きいとき」に広がり、脅迫の範囲に自由・名誉・財産への害の告知が加わったと案内しています。古い裁判所の資料には6か月間という記載が残っていることがあるため、申立ての前に管轄の裁判所の最新の案内を確認してください。
対象になる人
内閣府のページは、法律婚の相手方、事実婚の相手方、生活の本拠を共にする交際相手を「配偶者」に含めています。離婚の前に暴力等を受け、離婚の後も引き続き受ける場合は、元の配偶者も含みます。
接近禁止命令の要件は、配偶者から身体への暴力、または生命・身体・自由・名誉・財産に害を加える旨の脅迫を受けた人が、さらなる暴力等で生命や心身に重大な危害を受けるおそれが大きいことです。退去等命令の要件は、これより狭く、身体への暴力または生命・身体への脅迫を受けて、生命または身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことです。要件に当たるかどうかの判断は裁判所が行います。
申立て先と申立ての前に必要なこと
- 申立て先: 管轄のある地方裁判所です。さいたま地方裁判所の案内では、管轄は次のいずれかの地を管轄する地方裁判所です。相手方の住所(なければ居所)の所在地、申立人の住所または居所の所在地、暴力や脅迫が行われた地。
- 申立ての前に必要な相談: 配偶者暴力相談支援センターか警察に相談した事実が必要です。相談していないときは、事実を記した書面を公証人の面前で宣誓して認証を受け、申立書に添付します。内閣府のページでは、認証に11,000円かかります。
- 申立て方法: 申立書を書面で出します。申立書の書式は各地方裁判所のページにあります。申立書は相手方に送られるため、相手に知られたくない避難先の住所が書類にないか確認してから出すよう、東京地方裁判所が案内しています。
- 代理申立て: さいたま地方裁判所の案内では、親族などが被害者に代わって申し立てることはできず、被害者本人か弁護士が申し立てます。
配偶者暴力相談支援センターは、保護命令の利用について、情報の提供、助言、関係機関への連絡などの援助を行います。申立先の裁判所や申立書の書き方も助言しています。
出た後の不服申立て
東京地方裁判所の案内によると、不服申立ては即時抗告で、裁判の告知を受けてから1週間以内です。申立てを却下された場合は申立人が、認められた場合は相手方が抗告できます。
離婚前の避難から支援措置までの順序
表は横にスクロールできます。
| 順番 | やること | 詳しいページ |
|---|---|---|
| 1 | 危険があるときは、警察や配偶者暴力相談支援センターへ相談する。この相談は、保護命令の申立ての前提にもなる | 相談窓口の使い分け |
| 2 | 離婚前に避難が必要なときは、一時保護や女性自立支援施設の利用を相談する | 一時保護と女性自立支援施設 |
| 3 | 相手が近づくおそれがあるときは、地方裁判所へ保護命令を申し立てる | このページ |
| 4 | 相手に住所を知られないよう、住民票のある市区町村へ支援措置を申し出る。保護命令がある人は、市区町村への書類として保護命令決定書の写しを使える自治体がある | 住民票の支援措置 |
支援措置の申出で保護命令決定書の写しなどを求められる点は、住民票の支援措置のページで、札幌市のチラシの記載として確認しています。市区町村で扱いが違うため、窓口で確認してください。
よくある質問(公式ページで確認できる範囲)
Q. 保護命令の期間はどれくらいですか。
A. 接近禁止命令は1年間、退去等命令は2か月間(条件により6か月間)です。
Q. 警察やDVセンターに相談していないと申し立てられませんか。
A. 相談した事実か、公証人の認証を受けた宣誓供述書のどちらかが必要です。
Q. 離婚した後でも申し立てられますか。
A. 内閣府のページは、離婚前に暴力等を受け、離婚後も引き続き受ける場合の元配偶者を含めています。
Q. 離婚の条件も保護命令で決まりますか。
A. 決まりません。さいたま地方裁判所の案内は、離婚や財産分与、親権の問題は家庭裁判所の調停などを利用するよう案内しています。
未確認のまま扱っている事項
- 申立てから命令が出るまでの日数(事案によって異なります)。
- 申立手数料や郵便切手の金額(裁判所ごとに案内があるため、申立先の裁判所のページで確認してください)。
- 命令が出るか、どの命令が出るか(裁判所の判断によるため、このページでは判定しません)。
公式根拠
命令の種類・期間・要件・申立ての方法は内閣府男女共同参画局: 保護命令、管轄と申立ての前に必要な相談はさいたま地方裁判所: 保護命令事件の申立てをされる方へ、不服申立てと書類作成の留意点は東京地方裁判所: 保護命令で確認しました(いずれも確認日2026年10月20日)。
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