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退職金・企業年金の財産分与

退職金・確定拠出年金・企業年金の財産分与(期限・確認先)

退職金・確定拠出年金・企業年金は、厚生年金の年金分割には含まれず、財産分与の話し合いで整理します。何を・いつの時点で・どの書類で確かめるかと、家庭裁判所に頼める期限(離婚から5年)を、法令と日本年金機構の資料で確認します。

このページで終える確認

離婚の話し合いで、退職金・確定拠出年金・企業年金を、年金分割とは別の項目として一覧に入れ、何を・いつの時点で・どの書類で確かめるかを決めます。財産分与の調停の進め方は財産分与の調停、年金分割は年金分割の請求で確認できます。このページは、退職金や年金資産を分けるかどうか、いくらで分けるかを判定しません。

3つの項目の整理表

退職金・確定拠出年金・企業年金の整理(確認できた範囲)
項目年金分割確認する書類・窓口確認できた根拠
退職金対象として載っていない勤務先の退職金規程、人事・総務への見込額の問い合わせ日本年金機構の年金分割の案内(対象は厚生年金記録)
確定拠出年金(企業型・個人型)対象として載っていない運営管理機関や勤務先から届く残高の通知確定拠出年金法第32条(給付を受ける権利の譲渡禁止)
厚生年金基金の代行部分報酬比例部分に含めて分割される年金事務所の情報通知書日本年金機構の年金分割の案内

年金分割で分けるものと分けないもの

日本年金機構の案内では、年金分割は婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で分ける制度です。効果は厚生年金の報酬比例部分(厚生年金基金が国に代行して支給する部分を含む)に限られ、国民年金の老齢基礎年金には影響しません。

この資料に、退職金や確定拠出年金を分割する記載はありません。そのため、これらは年金分割の請求とは別に、財産分与の話し合いの項目に入れて整理します。

確定拠出年金: 権利は譲渡できない

確定拠出年金法第32条は、給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、または差し押さえることができないと定めています(老齢給付金と死亡一時金を国税滞納処分で差し押さえる場合を除く)。

このため、口座の権利を相手に移す前提では話し合えません。残高を財産分与でどう見るか、いつの時点の残高にするかは、当事者の合意か家庭裁判所の判断によります。運営管理機関に残高の確認方法を問い合わせ、基準日の残高が分かる資料を用意しておきます。

退職金: 勤務先の規程と見込額を確かめる

民法第768条第3項は、家庭裁判所が財産分与を定めるとき、婚姻中に取得・維持した財産の額、各自の寄与の程度、婚姻期間、収入、その他一切の事情を考慮するとしています。寄与の程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとするとも定めています。

まだ受け取っていない退職金を対象にするか、いつの額で見るかは、このページでは判定しません。話し合いの材料として、勤務先の退職金規程と、見込額を出してもらえるかを、勤務先の人事・総務に確認します。企業年金(退職金を年金で受け取る制度を含む)も同じく、規程と加入状況の通知で確認します。

いつまでに: 離婚から5年(2026年4月1日以降の離婚)

民法第768条第2項は、話し合いがまとまらないときの家庭裁判所への請求を、離婚の時から5年としています。法務省の資料では、この5年は令和8年(2026年)4月1日以降の離婚が対象で、それ以前の離婚は従来の2年のままです。

年金分割の請求期限とは別の期限です。年金分割の期限は年金分割の請求で確認します。

退職金・確定拠出年金の財産分与のよくある質問

退職金や確定拠出年金は、年金分割で分けられますか。

日本年金機構の案内では、年金分割は婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を分ける制度で、効果は厚生年金の報酬比例部分(厚生年金基金が国に代行して支給する部分を含む)に限られ、老齢基礎年金には影響しないとされています。退職金や確定拠出年金は、この資料に分割の対象として載っていません。財産分与の話し合いで扱うかどうかを確認します。

確定拠出年金の口座そのものを、元配偶者に移せますか。

確定拠出年金法第32条は、給付を受ける権利は譲り渡し、担保に供し、または差し押さえることができないとしています(老齢給付金と死亡一時金を国税滞納処分で差し押さえる場合を除く)。口座の権利そのものを相手に移す方法は、法律上は用意されていません。残高を財産分与でどう見るかは、合意の内容や運営管理機関の案内を確かめて決めます。

まだ受け取っていない退職金も、財産分与の話し合いに出せますか。

民法第768条第3項は、家庭裁判所が財産分与を定めるときに、婚姻中に取得・維持した財産の額、各自の寄与の程度、婚姻期間、その他一切の事情を考慮すると定めています。将来の退職金を対象にできるか、いつの時点の額で見るかは、このページでは判定しません。話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所の調停で相談できます。

財産分与を決めるのに期限はありますか。

民法第768条第2項は、話し合いがまとまらないときに家庭裁判所へ分与を請求できる期間を、離婚の時から5年としています。法務省の資料では、この5年は令和8年(2026年)4月1日以降の離婚が対象で、それ以前の離婚は従来の2年のままです。

何から確認すればよいですか。

退職金は勤務先の退職金規程と、見込額を出してもらえるかの窓口(人事・総務)、確定拠出年金は運営管理機関や勤務先から届く残高の通知を、それぞれ確認します。個別の評価や分け方の相談は、家庭裁判所の窓口、法テラス、弁護士に確認してください。

確認日: 2026年10月13日(確定拠出年金法、民法、日本年金機構、法務省の資料)。

未確認のまま扱っている事項

  • 将来の退職金や確定拠出年金の残高を、財産分与の対象としてどう扱うか(対象になるか、基準日、評価の方法)は、公的機関の案内で確認できていません。
  • 企業年金の種類ごと(確定給付企業年金、企業年金基金など)の離婚時の扱いと、企業年金連合会の案内は確認できていません。
  • 退職金や年金資産を受け取るときの税(退職所得など)は確認できていません。

公式根拠

確定拠出年金法(e-Gov法令検索)第32条、民法(e-Gov法令検索)第768条、日本年金機構: 離婚時の厚生年金の分割(合意分割制度)、法務省民事局: 民法等の一部を改正する法律の概要(PDF)(確認日2026年10月13日)。

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