短い答え
基準は「誰の名義の保険証か」ではなく、「誰が実際に支払ったか」と「支払った人と生計を一にする親族のための医療費か」です。その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が対象で、未払いの医療費は実際に支払った年の分になります(国税庁タックスアンサーNo.1120)。
場合分け(誰の申告に入れるか)
| 場面 | 入れ先の考え方 | 根拠 |
|---|---|---|
| 生計を一にしていた間に、自分が配偶者・子の医療費を支払った | 支払った人の医療費控除の対象になり得る。配偶者に所得があっても要件にならない | 所得税法73条1項、質疑応答事例「共働き夫婦の夫が妻の医療費を負担した場合」 |
| 別居中の親族の医療費を、仕送りなどで負担している | 生計を一にしていると認められれば、実際に支払った人の対象。同居は必須ではない | 所得税基本通達2-47、質疑応答事例「同居していない母親の医療費を子供が負担した場合」 |
| 元配偶者が支払った医療費 | 元配偶者本人の申告で判断する。自分の申告には入れない(自分が支払っていないため) | 支払った人が控除を受ける原則(タックスアンサーNo.1120) |
表は横にスクロールできます。生計を一にしているかは実態で判断されるため、個別の判断は税務署で確認してください。
「生計を一にする」の見方
所得税基本通達2-47は、同じ家に住んでいなくても、勤務・修学・療養などの都合で別居していて、常に生活費や学資金、療養費の送金が行われている場合などは生計を一にするものとしています。同じ家に住んでいる場合は、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、生計を一にするものとされます(国税庁質疑応答事例、確認日2026年10月25日)。
離婚後に別々の住所で暮らす元配偶者との間は、この説明のとおり実態で判断されます。このページでは、離婚の前後でどの日の状況を基準にするかを示した国税庁の資料は確認できていないため、判断を断定しません。
よくある質問
Q. 離婚した年の医療費は、元配偶者の分も自分の申告に入れられますか。
A. 対象は、自分と生計を一にする配偶者その他の親族のために支払った医療費です。生計を一にしていた間に自分が支払った分は対象になり得ますが、実態で判断されるため、迷う場合は税務署に確認してください。
Q. 医療費を払った人と保険証の名義人が違っても控除を受けられますか。
A. 控除は医療費を実際に支払った人が受けます。保険証の名義ではなく、支払った人と生計を一にする親族かどうかが基準です。
Q. 離れて暮らす子の医療費を負担した場合はどうなりますか。
A. 生計を一にしているといえる場合は、実際に支払った人の対象になります。養育費の支払いと医療費の関係は、このページでは確認できていません。
Q. 申告に必要な書類は何ですか。
A. 領収書から医療費控除の明細書を作成し、確定申告書に添付します。領収書は、確定申告期限等から5年を経過する日までの間、提示または提出を求められる場合があります。
未確認のまま扱っている事項
- 養育費として受け取ったお金で支払った子の医療費を、どちらの親の控除に入れるかは確認していません。
- 離婚の前後で「生計を一にする」を判断する基準日を示した国税庁の資料は、今回の調査では確認できませんでした。
公式根拠
国税庁 タックスアンサーNo.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)、質疑応答事例: 共働き夫婦の夫が妻の医療費を負担した場合、質疑応答事例: 同居していない母親の医療費を子供が負担した場合(確認日2026年10月25日)。
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離婚した年のひとり親控除・配偶者控除は離婚した年の所得税・住民税のページ、離婚で健康保険が変わるときの高額療養費は高額療養費のページ、全体は行政手続きパックで確認できます。
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