このページで終える確認
離婚が成立した後に児童手当を新しく請求する手続きは、行政手続きパックの児童扶養手当・国民年金の切替で確認できます。このページはそれとは別に、離婚協議中に別居している段階で、既に児童手当を受給している世帯の受給者を、子と同居している親へ変更する場面に絞って確認します。ひとり親向けの児童扶養手当(別制度)との違いは末尾で整理します。個別の受給資格の判定はこのページでは行いません。
よくある質問(こども家庭庁のQ&Aで確認できる範囲)
Q. 別居中の配偶者から生活費を受け取っていると、受給者は変えられませんか。
A. 離婚協議中(離婚後を含む)で別居している場合は、生活費を受け取っているかどうかにかかわらず、子と同居している方が受給できると案内されています。
Q. 別居している親が子と面会していても、同居している親が受給できますか。
A. 面会しているかどうかにかかわらず、子と同居している方が受給できます。父母が同意した場合でも、別居している配偶者が受給することはできないと明記されています。
Q. 住民票は同じ住所のままですが、世帯分離をしています。受給できますか。
A. 世帯分離をしている場合は別居として扱われ、離婚協議中であれば、子と同居している方が受給できます。実際には別居しているが住民票が同じ住所のままの場合は、原則として離婚協議中であることが必要で、個別の事情で受給できる可能性もあるため、住民票担当と児童手当担当の窓口に相談する扱いです。
Q. 離婚協議中であることを示す書類が手元にありません。
A. 内容証明郵便の謄本や調停期日呼出状の写し以外にも、離婚の意思が相手に伝わったことが客観的に分かる書類(弁護士からの進捗報告書など)が認められます。それも入手が難しい場合は、配偶者からの「離婚協議中である旨の申立書」を提出し、市区町村が内容を配偶者に確認できれば、離婚協議中として扱えるとされています。
Q. 配偶者の暴力で、住民票を移さずに別の場所に住んでいます。
A. 住民票を異動できないやむを得ない事情がある場合は、暴力を確認できる資料と、申請者と子が配偶者の扶養に入っていないことが分かる資料などを提出して、現在の居住地の市区町村から受給できます。必要な資料は下の表にまとめています。
出典: こども家庭庁: 児童手当Q&A(配偶者と別居されている場合の取扱いについて)(確認日2026年10月20日)。個別の判断は、お住まいの市区町村の児童手当担当窓口が行います。
原則:所得が高い方が受給者(児童手当法第4条第3項)
児童手当法第4条第3項は、父母等のうち二人以上が子を監護し生計を同じくするときの扱いを定めています。この場合、子は「生計を維持する程度の高い者」に監護され、その者と生計を同じくするものとみなされます。これが原則で、通常は所得が高い方の親が受給者になります。
例外:同居優先(同法第4条第4項)
同法第4条第4項は、第3項の例外を定めています。子を監護し生計を同じくする父母等のうちいずれか一人が「当該児童と同居している場合」は、その同居している親に監護され、その親と生計を同じくするものとみなされます。つまり、所得が高い方という原則よりも、子と同居しているという事実の方が法律上優先されます。離婚協議中で別居している場合、この規定にもとづき、所得にかかわらず子と同居している親が認定請求できます。
自治体の運用では、この同居優先の扱いを受けるための要件として、(1) 配偶者と住民票上別居している、または世帯分離をしていること、(2) 子と申請予定者が同一世帯であること、(3) 離婚協議中であることを客観的に証明できること、の3点が挙げられています。単身赴任等、別居していても生計が同一と認められる場合は対象外です。
必要書類
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| 状況 | 必要書類 |
|---|---|
| 離婚協議中(別居) | 離婚協議中であることを客観的に証明できる書類。内容証明郵便の謄本(離婚協議申し入れ)、調停期日呼出状の写し、家庭裁判所における事件係属証明書、調停不成立証明書、弁護士による報告書など。これらの入手が難しい場合は、配偶者からの「離婚協議中である旨の申立書」でも扱われることがある |
| 離婚成立後 | 離婚したことを客観的に証明できる書類(離婚の記載がある戸籍謄本、離婚届の受理証明書など) |
表は横にスクロールできます。
| 場面 | 確認資料の例 |
|---|---|
| 離婚協議中・別居(書類が取れる場合) | 離婚協議申し入れの内容証明郵便の謄本、調停期日呼出状の写し、家庭裁判所の事件係属証明書、調停不成立証明書、控訴状の副本(離婚裁判)、代理人弁護士の進捗報告書 |
| 離婚協議中・別居(書類の入手が難しい場合) | 配偶者からの「離婚協議中である旨の申立書」。市区町村が内容を配偶者に確認できた場合に離婚協議中として扱う |
| 住民票を移せない配偶者の暴力 | (1)保護命令が出ていることが分かる資料、女性相談支援センターの証明書、住民基本台帳の閲覧等の制限(支援措置)の対象と分かる資料のいずれか。(2)申請者と子が配偶者の扶養に入っていないことが分かる資料 |
| 暴力の資料が出しにくい場合 | 母子生活支援施設・女性自立支援施設への入所、子への接近禁止命令など、配偶者が子と生計同一でなく養育していない事実を市区町村が確認できる場合は、受給者を変更できることがある |
いずれの場合も、顔写真付きの本人確認書類、振込先口座情報、マイナンバー確認書類は共通して必要です。証明書類の細目は自治体ごとに案内が異なることがあるため、実際の提出先はお住まいの市区町村の児童手当担当窓口で確認してください。
いつから支給されるか(原則と15日特例)
児童手当法第8条第2項により、手当の支給は、受給資格者が認定の請求をした月の翌月分から始まります。国の案内は、出生・転入など月末近くの異動について、異動日の翌日から15日以内に申請した場合の特例を示しています。離婚・別居による受給者変更の申請期限と起算日は自治体の案内が異なるため、全国一律の期限として扱わず、住所地の児童手当窓口で確認してください。
新たに受給する親が認定請求を行います。現受給者の消滅届を求める自治体と、新しい親の認定時に職権で消滅させる自治体があるため、両方の提出物を住所地の窓口で確認してください。
別居中の生活費の分担は児童手当とは別の問題で、婚姻費用の分担請求調停のページで確認できます。
表は横にスクロールできます。
| 時点 | 受給者の考え方 | 必要な行動 |
|---|---|---|
| 別居を始めた日(離婚協議中) | 父母が別居して生計を同じくしていない場合は、所得の高さより子との同居が優先されます。単身赴任など生計が同じ別居は別扱いです。 | 子と同居する親が受給を希望する場合は、離婚協議中であることを確認できる資料を添えて認定請求します。 |
| 離婚が成立した日 | 離婚しただけで受給者が自動的に変わるわけではありません。現受給者が引き続き子を養育する場合は、変更不要となる例があります。 | 養育する親が変わる場合は、新たな受給者が認定請求します。現受給者の消滅届が要るか、自治体が職権で処理するかは住所地で確認します。 |
| 市区町村へ認定請求した日 | 新しい受給者への支給は、原則として認定請求をした月の翌月分からです。申請が遅れると受け取れない月が生じる場合があります。 | 自治体が案内する期限内に申請します。15日以内の起算日は自治体の案内が異なるため、住所地の窓口で確認します。 |
別居や離婚の日が決まったら、申請が遅れて受け取れない月を作らないよう、別居日・離婚日・認定請求日を並べて窓口に伝えてください。
児童扶養手当との違い
児童手当(本ページ)は、所得制限はあるものの原則として子を養育するすべての世帯を対象とする制度で、離婚が成立していなくても、離婚協議中の別居で子と同居する親が認定請求できる場合があります。これに対し、児童扶養手当はひとり親家庭等を対象とする別制度で、認定請求そのものに法令上の期限はありません(児童扶養手当の現況届のページを参照)。離婚が成立する前の別居の段階では、児童扶養手当ではなく、この児童手当の受給者変更(同居優先)が先に関係してきます。両制度は名称が似ているため、混同しないよう注意してください。開始月・支払月・特例の違いは児童手当と児童扶養手当の比較のページで表にしています。
受給者や口座を変えるときは、マイナポータルに登録した公金受取口座との関係も確認してください。登録を変えても振込先が自動では変わらない場合があります。公金受取口座の変更・確認のページに整理しています。
未確認のまま扱っている事項
- 離婚・別居による受給者変更で案内される「15日以内」の起算日。離婚日・別居日・両方の条件がそろった日など、自治体の案内が異なるため全国一律には扱っていません。
- 離婚協議中であることの証明書類として何が認められるかの自治体ごとの細目(弁護士報告書の書式、申立書が認められる条件など)。
公式根拠
受給者の原則・同居優先・認定請求・支給開始はe-Gov法令検索: 児童手当法第4条・第7条・第8条、離婚協議中の別居時の扱いと必要書類はこども家庭庁: 児童手当Q&A(配偶者と別居されている場合の取扱いについて)、原則の支給開始と15日特例の案内はこども家庭庁: 児童手当制度のご案内で確認しました。離婚・別居時の起算日と現受給者の処理に自治体差があることは、船橋市: 離婚後に児童手当の受給者変更をお考えの方へと下野市: 離婚時の児童手当を比較して確認しました(いずれも確認日2026年10月20日)。
再婚や養子縁組のときに児童手当のほかに出す届出(児童扶養手当・医療費助成)の順序は、再婚・養子縁組のときの届出のページで確認できます。児童扶養手当は婚姻届のない事実婚でも届出義務が生じることがあり、児童扶養手当の資格喪失届のページで条文を確認できます。
受給者の変更とあわせて必要になる国民健康保険の世帯主変更は、離婚後の国民健康保険の世帯主変更・世帯分けと資格確認書で確認できます。
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